10月11日
今夜はカレー。Pのあつーーーいご要望にお応えして、カレー。ある夜一人でカレーを作って食べていたとき、ちょうど帰ってきたPに少しあげたら、それから毎晩、またカレー作って!とうるさいので。笑。そのときは野菜のカレーだったんで、今日はちゃんと豚肉を買ってきて作ります。
さて、同居人Pと料理の話をしましょう。
Pは大家F氏の友人で、年はおそらく40前後の小柄で華奢なおばさん。絵を描く人で、元はヴェネツィア土産でおなじみの、仮面の絵付をしていたのだそうですが、今はやめてパネルイラストのようなものを作っているらしい。ここに来たのは2週間前。それから毎日、朝の9時半頃に起きてきて、10時前後にうちをでて、夜帰ってきて、という生活。
朝食も昼食も外でとるので、私とは夜帰ってくるまでほとんど顔を合わせないのですが、彼女が夕食を外でとらなかった日は、なんとなく一緒にご飯を食べています。私がつくったものを食べたり、別々に作って食べたりしますが。
面白いのは、彼女の食生活。いつも何かしら、パクっと食べられるスナックか甘いお菓子を常備している彼女。朝うちを出る前と、夜にパクパクつまんでいるようですが、何を隠そう彼女は料理をしない!
例えば、ある日は買ってきたパンにハムとチーズを挟んだものと、チョコレートとりんごと菓子パンと水。ある日なんか、乾麺をゆでてたっぷりのバターを乗せ、ビン入りのミートソースをからめ、チーズをガンガン削って一皿、それをポテトチップスと水と共に食し、更にその後サンドイッチを作って食べていたり。いいけどバターとかチーズは私の私物なんだけど…とけち臭く思いつつ、まぁあっても私はアナタほど使えないし、悪くなるよりかマシかとか思って放置。。
さてある日、珍しく「なにか作るわ!」とかいって台所に入ってきたので(ちなみにそのとき私はナンのような平たく硬いパンを適当に焼き、トマト缶と豆の水煮にカレーを少し足して煮込んだソースを作っていました)何を作るのか聞いたら、
「パターテ。(ジャガイモ。)」
「パターテをどうするの?」
「ゆでるの。」
「それで?」
「え、おしまい。」
「え?」
鍋を探し出し、水をいれ、冷蔵庫(!)からじゃがいもを出し、洗ってそのまま鍋に投入する彼女。
どうするんだろう。不思議でたまらない私。
一方彼女は私の作っているものに興味を示し(当たり前だ。。)、味見したいというので、
「これはあてずっぽうで初めて作ってるものだから、上手くいったらね。」
そんなこんなで二人で色々お話しながら、約10分。彼女は芋を放置して部屋へ。そりゃそうよね、まるごとゆでたらどれだけ時間かかるか。。結局私が食事を終え、大分経ってから芋がゆであがりました。大きいのを3個もゆでた彼女は、うち一つが煮崩れてしまったため(加減を見るのに刺しすぎたのよね。。)、2個を皿へ。私はたまらず、「切ってからゆでるか電子レンジを使うと早いよ。」というと、「あれの中にいれるの!?」とP。家に電子レンジがなかったとかで、使い方がまったくわからないらしい。でも彼女はソースのビンに書いてある「美味しい食べ方」を読まずに使うので、きっと電子レンジの取説も読めないでしょう。それはともかくとして、さらにたまらなくなった私は、余ったソースを使っていいよと言って、水を飲みながら食べる姿を見てました。茹で上がった芋の皮をむいて、フォークで崩し、ソースとオリーブ油をかけて、全部混ぜて食べ始めるP。
すごい食べ物だ。。
「そのソース、芋に合う?」
「ええ、とってもおいしい!!!ありがとー♪味見してみる??」
「…いい。」
その夜の彼女の食事は、それにチーズとハムとスナックと水。
「じゃがいもが大好き」という彼女。
でもきっとジャガイモ料理は作れない彼女。
見ていて、昔、じゃがいもをレンジで蒸してマーガリンを乗せて食べていたことを思い出しました。たしかにね、おいしいよね、ジャガイモって。でも、成長期のおやつだったなーあれ。。日本人って、やっぱり食に対するこだわり強いのかなー。。Pが強烈なだけ?
とにかく、そんな彼女なので、私が作ったものはなんでも美味しく食べてくれます。ちなみにその日のよくわからないインドチックな料理も、彼女は美味しく食べてくれました。料理上手と言ってくれるし私も作るの好きなのでいいのですが、今度ピザおごってね。笑