履歴書作成>>>
さて、まず履歴書を書かなければなりませんでした。イタリア語と英語で。まず書き方がわからない。日本では、ほとんど穴埋めで作成できる履歴書用紙ばかり使っていましたし、それだってバイト用でコンクールのためのプロフィールなんか書いたことがない。
とりあえず同居人に、履歴書の書き方を聞いても、なんだかよくわかりません。そこでパドヴァの友人にヘルプ。人称や時制の使い方を教えてもらって、完成したらメールでチェックしてもらえるというので、お言葉に甘えてとりあえず書き、その日のうちに送信しましたが、すぐに帰ってきた添削結果は、「落第」!!
結局なにからなにまで間違っていて、全部書き直して再提出。笑。そっくりそのまま英語に訳して、なんとか印刷できる状態にこぎつけることができました。
印刷>>>
印刷のために、とりあえずいつもネットを使っているコンピュータ屋へ。ところが印刷機との接続ウィザードが日本語表記のため、店長ロベルト、読めない。
「カナ、これどういう意味のこと書いてあるの?」
答えてあげたいのは山々なのですが、日本語のわかる私でも、全然わからない。
とりあえず辞書を引いて、見せたりしてみたものの、店長・パート・私の三人で頭をひねるばかり。
パートのヴァレンティーナがメモリースティックを持ってきて、これにデータを移して店のPCから印刷しようと提案。
一度やりはじめたものの、なにかが上手くいかなかったのか、中断。
最後に取った超原始的な方法は、ロベルトが店のPCで接続ウィザードを立ち上げ、照らし合わせてイエスとノーを選択していくという方法。
コンピュータ屋といえども、案外アナログだなーと思いつつ、何とか印刷に成功し、ようやく書類が二つ揃いました。次は郵便局で審査料の支払い。
支払い>>>
音楽院へ行ったついでで、ヴェネツィアはリアルト橋のふもとにある風情豊かな郵便局へ。少しの順番待ちの後、窓口で要項を見せながら
「この場所にこの方法でお金を払いたい」と言うと、
「1階の窓口へ行ってしてちょうだい」と。ちなみにここは地階。
「1階の窓口」では順番待ちは無く、あいていたところへ行き同じ事を言うと、そこの担当のお姉さんが紙を持ってきました。どうやら私が取った方法は郵便為替で、その申請書を持ってきてくれたようでした。
「書き方わかる?」
「わからない」
「じゃあ、次回のために教えてあげるわ」
「どうもありがとう」
そんな感じで親切に教えてもらいながら書き、提出。お姉さんは処理をしながら、多くのイタリア人がするようにおしゃべり。(例のごとく、その近辺にいる客も参加して。)
「あらーあなたの家の住所、弟(兄)が住んでるわよ。」
「東京から来たの?東京といえばシンジュクでしょ。シンジュク。昔日本語学科の友達がシンジュクにすんでいたわよ。手紙書いたことあるから知ってるわー。」
「ピアノのコンクールなのねー素敵ねーがんばってね。」
と、ひとしきりおしゃべりした後、いよいよ支払い。
のはずが、なんと10ユーロばかり足りない!!!!
近所のATMで下ろしてくるから待ってて、というと、先に為替を発行してくれて、夕方までに持ってきてくれればいいとお姉さん。財布に一銭も無い状態でリアルト橋をうろうろし、お金をおろし、無事為替もゲット。あとはそろえた書類のコピーをとって投函するだけ!
コピー>>>
まだ学校に入っていなかったこの頃、コピーはコピー屋で取る、いや、取ってもらうものでした。コピー屋といっても、コピー・印刷専門店の他に、タバコ屋、文房具屋、ネットポイントなど、コピーサービスをしている店は結構多種にわたっており、店の看板にCopyの文字を探して歩けばわけなく見つかります。
コピー機は自分で扱うことができず、店員にオリジナルを渡して枚数を言い、コピーしてもらいます。楽譜など大量にコピーするときは楽ですが、どんな個人情報でも店員にオリジナルを渡さなければならないという気分の良くない一面もあります。
さて、このときはヴェネツィアの日本語の読めるネットポイントでメールを読んだついでにコピーをとってもらいました。パスポートなどの小さなものを、真ん中なり端なりに真っ直ぐ置いてコピーしてくれる人は多くありませんが、ここの店員は過去最高に適当。まあそれはいいとして。字が薄すぎ。。けれど、「このコピー機ではこれ以上濃くならない」と店員。はぁ。仕方なく引き下がり、なんとか書類がそろいました。