さて、昨日は旅の話題でしたので、続きといいますか、
今回のディプロマプログラムでまだ懇々と語っていない曲について。
アルベニス作曲「イベリア」〜全4巻からなる12の新しい“印象”〜
スペイン・ポルトガルのあるあのヨーロッパ西端が、イベリア半島。
アルベニスは晩年に、12曲にわたって(実は未完の第5巻も作曲されてます)
スペインのイメージを曲にしたためており、今演奏してるのはその第2巻、
「ロンデーニャ」
「アルメリア」
「トゥリアーナ」
スペイン南部アンダルシア地方、イスラム文化が残る地域。
岩と砂が多く暑い、昼が長く夜が遅い、建物が白い、
私の中の印象は・・・この程度です。
語るにはあまりに知識が、少ない。
聴いたり弾いたりしていると、ほわーんと漠然としたイメージは来るものの、
語れるようなハッキリとしたものではありません。。
というわけでただいま、心の旅の途中。
あちこちフラフラしながら練習しています。苦笑。。
モーツァルトだベートーヴェンだシューマンだ、と
ドイツ勢の勉強をしながらのアルベニスは、
曲の構築のされ方もなんだかユルイ気がするし、
メロディーはどれも似ているし、取り留めない感じです。
なので、私自身のために、ということで今後、
しばらく勉強した後にまた連載をしようと思ってますが、
先日、ヨーロッパに留学しているからこそ、という体験がありました。
このイベリアの中には、ギターの爪弾きやカスタネットのリズム、
鐘の音から人の声まで様々な音が登場しますが、
「アルメリア」の中で、まさに教会の鐘の音を描いた部分があります。
ちょうどそこに差し掛かったときに、外で鐘が鳴り始めました。
それぞれの教会には大きさの違ういくつかの鐘があり、
時折、鳴るときには近辺の複数の教会から聴こえてくるのです。
すると当然、振幅や音程、距離に違いが出てきて、
重なったりずれたり色々するんです。
聴いた事があればわかる音感覚ですが…
この実際の鐘の音と、楽譜の鐘の音が、完全にシンクロしました。
きっと、絶対音感を持ってる人は、鐘の音はこの楽譜のような
聴こえ方をすることもあるのかもしれませんね。
そのときのシンクロを体験するまで、私はその鐘の音の表現を
完璧に理解していませんでした。
楽譜から精神的なことを汲み取るロマン派の読み、
対する印象派の読みは、まさに印象を得るところから、
始まるものなのかもしれません。
あースペイン行きたい!!
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