Dieci e lode、満場一致での満点+をいただきました!
長い長い、今までの人生で一番長いプログラムでした。
1年前に全ての曲の譜読みに取り掛かって、
違うプログラムでコンクールを受けたりしている間も、
細く長く勉強してきた今回のプログラム。
室内楽の試験も終わっていて、このディプロマはつまり
ヴェネツィア音楽院のホールで弾く、最後の最後の演奏。
そう思うと、満足のいく演奏ができて、本当によかったです。
ピアノ科の先生方や室内楽の先生、友達、
産後休暇の室内楽の先生も聴きに来てくださって、
「落ち着いて弾いてね!!!」と皆が声をかけてくれ、
試験といってもひとつの演奏会のような感じのする試験でした。
演奏前、自分で後が心配になるほど落ち着いていました。
そういうときって大抵、弾き始めてから震えたりするものなので…
けれど、どういうわけか演奏し始めてもその落ち着きを失わず、
火事場の馬鹿力、尋常じゃない集中力を保つ事ができました。
いくつかのミスタッチや、大幅なミスがあったのですが、
それらが、課題だった「暗譜」の不確かさを招いてしまわずに、
すべてよくカバーできたので、問題にはならなかったようです(^^)
プログラムの一曲目、サン=サーンスのエチュードは、
今までで、練習を含めても、最も上手く弾きました(爆
審査員をしていたロヴァート先生からは、
「こんなにこの練習曲を綺麗に弾くのを始めて聴いた」
とのコメントをいただいたそうです!
続けて二曲目はベートーヴェンのソナタ、作品110。
落ち着きを持っていましたが、同時に例のごとく怖さもあり、
やはりモノにするにはまだまだ時間がかかるなあと、
弾きながらひしひしと感じてしまいました。。
テクニック的にも音楽的にも、出せる全てを出せていて、
それなのに全然、自分を入り込ませていくことができない。
そんな怖さから、いくつかのミスが出てしまい、残念でした。
三曲目、イベリアは、楽譜を見ました。
これが今回とても上手く働いたようで、暗譜に恐怖がある私としては、
イベリアで楽譜を見て一息つけることが気持ちの切り替えに
繋がったみたいです。
リラックスして、これも今までの本番で一番の出来でした。
5分ほどの休憩をはさんで、
最後の謝肉祭。
現時点では、とても満足のいく謝肉祭でした。
私の中で本番を最も楽しめる曲がこの謝肉祭で、
というのも曲ごとに遊びがあるので、
色々なステージのマジックがかかることが多いんです。
毎回の本番で、毎回違う事をすることが楽しい、
そうすることで自分も一人の観客として、
シューマンの「謝肉祭」を見ている気分がするのです。
なので珍しく、練習より本番が上手く行く曲(笑
他の誰とも違う、私だけのスタイルを、
先生も友達も、聴いてくれた人皆が感じたと言ってくれました。
私は自分だけのスタイルや個性を追求したことはなく、
曲が何を言いたいのか、それだけを考えて勉強していました。
クラシック音楽は再現芸術、というのが常に頭にありますし。
でもそれで出てきたものが個性的なものだと、
感じてもらえたことはやっぱり嬉しかったです。
私を入学当初から聴いてきた先生方が、この2年間で
ものすごく上達したと断言してくださって、本当に嬉しいです。
そしてとにかく、目標にしていた満点+を得て卒業でき、
何よりほっとしました〜(^^
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